10th 『私のポケットの中はいつも甘いものでいっぱいなの~パップラドンカの大冒険~』
日時:2010年2月27日(土)14:00/18:00
会場:茨城県立県民文化センター小ホール
作/三池順太 作曲/マチゲリータ 作詞/織笠裕美+マチゲリータ
○出演○
少年ルウ/山口里美 王女パップラドンカ/織笠裕美 盗賊団首領アギ/ホラグチタダヒロ 盗賊団トリプシ/首藤大亮
盗賊団ギリノコ/石川毅 侍女ミチル/西堀晴香 近衛連隊長ツムギ/目原瞬 近衛兵トミタロウ/今井智健
謀反者カンナ/海老澤寛子 月のおじ様/鈴木貴幸 お料理アシスタント/佐川智伯 変わり者の王/長谷川裕久(恩師出演)
○スタッフ○
佐川智伯 青木美都子 高須紀子 吉崎徹(株式会社ジャスト) 奥村達也 秋山雄太 小原真紀 他
ーSTORYー
「私は、世界を壊す旅にでる。」
剣を振るって人々を脅かし、家々に火をつけて暴れまわっていた盗賊団が、ついに捕まった!
処刑は記念すべき建国記念日の午前9時。
青い空、心地よい風。絶好の処刑日和。
悪の限りを尽くした一味を見ようと、公園にはたくさんの人々が集まっていた。
極悪盗賊団を率いるのは、若き首領アギ。
首吊り縄に怯える様子もなく、堂々としている。
ふと、遠くから誰かの視線を感じた。
見ると、そこには砂糖細工のような白い冠を被った、この国の王女。
お気に入りの侍女を引き連れて、城を抜け出しここまでやってきたらしい。
能天気な顔をして近衛連隊長に手を振っているあたり、あまり頭は良くないようだ。
きっとこれから何が起こるのかも分からないのだろう。
処刑台へと向かう盗賊団を、まるでサーカスでも見るかのように笑顔で眺めている。
空を仰ぐ。
鼻をくすぐる甘い香り。
この世で最後に見る風景は、キラキラと光って美しい。
最後のお祈りを促す声。
愛しい人に別れを告げ、13階段を昇ろうとしたその時。
遠くで花火があがった音がした。
怪訝な顔をする近衛連隊長。
この時間に花火をあげるという話は聞いていない。
まだ誰も知らない。
この爆発音が、世界を壊す大冒険の始まりだという事を。